ゲノム編集食品、いよいよ登場?!

食や農に詳しい皆さんなら既にご存知かもしれませんが
ゲノム編集って、ずーっと下の方にある URL を見ると解るように
今さらながら凄い技術です。

推進陣営は

「遺伝子組換えとゲノム編集は異なる技術。他の生物の遺伝子を組み入れる遺伝
 子組み換えと違って、ゲノム編集は、突然変異を起こさせる現在の技術と
 似たものなので安全」

と主張していますが、突然変異などによる品種改良などとは違い、
遺伝子を人為的にいじくりまわすという意味では、遺伝子組換えと変わりません。
控えめに云っても『遺伝子操作』です。

『安全かどうか』『xxと同じだから危険性は云々』の議論以前に、
イノチがいじくりまわされた動植物を、そうとは知らずに食べさせられる
のはまっぴら御免ですし、多くの人たちが指摘しているように、
『自然の突然変異と見分けがつかないから』という理由で隔離栽培規制がない
ため、自然の営みに対する遺伝子汚染も心配( ←こっちの方が大変なことかも)。

まったくもって、やれやれです(哀)。

(推進側の技術者は『ゲノム編集は、放射線や化学物質を用いて引き起こしてい
 る“現在の突然変異”と変わらない』と云っていますが、化学物質や放射線に
 よって起きる突然変異は、本来のかけ合わせによるものとは異なるものなので、
 それを以て『従来の突然変異と同じようなもの』と主張すること自体が
 ウソくさいですね。70年前から行われている放射線育種に今ごろビックリ
 している自分の無知、マヌケさにもウンザリですが

と、ここまで書いてやっと気づいたのですが、遺伝子組換え工学は二十数年前に
 突然生まれたものなんかじゃなくて、放射線照射によって遺伝子に変化を
 起こさせる長年の、おそらく 40~50年の研究の延長線上に生まれたもの
 だったんでしょうね。放射線照射 → 遺伝子組換え → ゲノム編集・・・。
 技術の “進歩” はこの先、一体どこまで行くのでしょうか?

その『ゲノム編集作物』がどうやらこの秋ぐらいから流通し始めるそうです。
いや、肝心の  “表示義務がない!”  ので
ひょっとしたらもう流通しているのかも知れません。

(EU はゲノム編集も遺伝子組み換え食品と同様に規制、
 アメリカは栽培規制なし、日本は2019年3月に厚労省が
 表示義務なしの流通を認めたため、世界に先駆けて販売可能になる模様です。
 開発技術者をはじめとする推進陣営が、かれこれ四半世紀にもおよぶ
 遺伝子組換えへの拒否反応を学習し、米日の行政に “ゲノムは従来の突然変異
 と見分けがつかないため表示義務なしでいくこと” を働きかけた結果なのでしょう。
 日本は、哀しいかな、アメリカに認めろと云われたら認める国ですから)

日米の消費者団体は当然ながら反対していますが、
行政が表示義務不要と決めてしまった以上、哀しいけれど
消費者の思いとは関係なく進んでいきそうです。

非・遺伝子組み換え、非・ゲノム編集のロゴをつくりました。
皆さんも使いませんか?
もちろん無償です。

そうした悔しい状況を踏まえ、なかほら牧場では
秋以降、牧場の印刷物のあれこれに【NON-GM 表示】を入れていくことにしました。

行政がゲノム編集食品の表示を義務づけないのであれば、
われわれ生産者サイドが “遺伝子組換えやゲノム編集ではないこと”
を表示していくしかありません。

イケイケの技術者、儲かるならOKの生産者、経済優先に抑え込まれて認める行政、
いつまでも知ろうとしない多くの生活者等々がいるかぎり、
力のない反対陣営のまさに “ゴマメの歯ぎしり” かも知れませんが、
せめて反対の声を形にしていこう、というわけです。

(その内、科学的な裏付けのないそうした表示は技術者や生産者の利益を侵害
 するものである云々ということで、NON-GM 表示の方を禁止されたり
 賠償を請求されたりするかも知れませんが)

多少まやかしっぽいとはいえ最低表示義務のある遺伝子組み換え食品と違って、
表示義務のないゲノム編集食品は、消費者に対する生産者・製造者・販売者の
“おびえ” という障壁がないため、ドンドン広がっていくでしょう。

表示義務がないということは、一括表示を見ても分からず、
安い外食チェーンは当然のようにゲノム編集食材を使うことになるでしょう。
そうなると、そうしたものを嫌う生活者は選択肢を奪われてしまいます。

というわけで、自然栽培・オーガニック陣営の生産者の皆さんも
生活者のガイドとなる『NON-GM 表示』をしていきませんか?

上にある『なかほら牧場のロゴ』を真似てもらっても、パクッてもらっても
ぜんぜん構いません。笑

『やっぱりちゃんとしたものを食べないと病気になっちゃうよね。
 だってカラダは食べたものでできてるんだから』と思う生活者も徐々に増えて
 いますから、長い目でみれば『ちゃんとしたものを届けたい』『これ以上、
 自然を破壊するのはやめよう』と願う生産者や販売者にとっては、
 順風になるかもしれませんね。
 そのことを希うばかりです。

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以下はゲノム編集・遺伝子組換え・放射線育種に関する参考資料です。
時間のあるときにでもお読みください。
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[ゲノム牛 画像]とか[ゲノム豚 画像][ゲノム鯛 画像]とかで
検索するといろいろ出てきます。
さすがにまだ流通はしていないようですが、
あまりのバカバカしさに腹立ちと危機感をおぼえます。
https://tocana.jp/2017/10/post_14681_entry.html
http://research.kyoto-u.ac.jp/academic-day/2017/keiko_sato/
https://www.google.com/search?q=%E3%82%B2%E3%83%8E%E3%83%A0%E7%89%9B+%E7%94%BB%E5%83%8F&rlz=1C1SQJL_jaJP857JP857&tbm=isch&source=iu&ictx=1&fir=fHyLapCSfr8YOM%253A%252Cc5pwi3WINo1BFM%252C_&vet=1&usg=AI4_-kTuzB7XcCazYVUOR8yyN6oFWpqR0A&sa=X&ved=2ahUKEwiChOu-3ankAhWuGKYKHfaGADkQ9QEwAHoECAkQBg#imgrc=fHyLapCSfr8YOM:

反対賛成かは別にして、2012年頃から普及しだしていたらしい
ゲノム編集技術・第三世代の『クリスパー・キャス9』はとにかく凄い!
https://www.cosmobio.co.jp/product/detail/genome-editing.asp?entry_id=12459&fbclid=IwAR3rR3o3qqsHX5rp_aQGYuHy44P_k08tUVu2oo3XOPTtEKCz6n2aLrchGhk

【遺伝子組換え】と【ゲノム編集】は、日本語こそ全然違いますが、
英字にすると
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遺伝子組換え(gene recombination, genetically modification)
遺伝子組換え生物(genetically modified organisms = GMOs)
遺伝子組換え食品(genetically modified food)
ゲノム編集(genome editing, genome engineering:ゲノムは独語(genom)
                        英語の読みはジーノゥム
ゲノム編集食品(genetically modified foods, genetically engineered foods)
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で、ほぼ同じです。

岩波新書
2017/7/20
ゲノム編集を問う—作物からヒトまで
石井哲也

朝日新聞デジタル
2018/9/20
肉多い牛・毒なしジャガイモ・・・食品のゲノム編集、規制は

日本経済新聞
2019/3/18
ゲノム編集食品、今夏にも流通。厚労省が了承

朝日新聞デジタル
2019/6/24
「ゲノム編集食品を扱わない」生活クラブが決議

よつばつうしん
2019/7
ゲノム編集食品とは? 何が問題?
天笠啓祐(環境・食品ジャーナリスト)

KOKOCARA
2019/7/22
「ゲノム編集食品」が食卓に上る日。本当に規制は必要ないのか? 北海道大学教授・石井哲也さんに聞く

放射線育種場
http://www.naro.affrc.go.jp/archive/nias/irb/
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/tyoki/chokei2004/chokei20/siryo3.pdf

ガンマフィールド

イネ・コムギの突然変異ライブラリーの作出と・・・(2ページめ)

※ 難解でますます長くなるため上では触れませんでしたが、興味のある人は
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  NHEJ(最新ゲノム編集技術の一つ、またはゲノム編集過程で起きる現象?)
  カタルヘナ議定書(遺伝子組換え生物等の国外移動に関する手続き等を
           定めた国際的な枠組み)
  オフターゲット変異(ゲノム編集の結果として生じる目的外変異)
  ゲノム編集医療
  日本ゲノム編集学会(2016年設立)
——————————
  なども検索してみてください。

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